4回 尼崎の税理士が解説 | 相続税と空き家特例と二次相続での譲渡―代襲相続との重要な違い

税理士法人松野茂税税理士法人 相続空き家特例 数次相続
目次

相談事例から見えた落とし穴

相続した実家や空き家を売却する場合、一定の要件を満たせば、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる空き家特例を適用できる可能性があります。

ただし、相続後にさらに相続が発生する二次相続が絡む場合には、空き家特例を使える人と使えない人が分かれることがあります。特に、最初の被相続人から直接相続した人なのか、相続人の死亡により次の相続で取得した人なのかによって、3,000万円控除の適用可否が変わる点に注意が必要です。

また、代襲相続の場合は空き家特例を使える可能性がありますが、相続開始後に相続人が亡くなったケースは、代襲相続ではなく二次相続として扱われます。この違いを誤ると、相続した空き家を売却する際の譲渡所得税に大きな影響が出る可能性があります。

この記事では、空き家特例、二次相続、代襲相続、相続した空き家の売却、3,000万円控除について、相続税・譲渡所得に詳しい尼崎の税理士が、実務上の注意点をわかりやすく解説します。

事例の概要

相続関係

  • 被相続人:甲(空き家の所有者)
  • 相続人:AとB(甲の子)
  • Bは甲の相続開始後2ヶ月で死亡
  • Bの相続人:C(Bの子)

経緯 甲が亡他し、相続人AとBが空き家を相続しました。ところが、その空き家を譲渡する前に、Bが亡くなってしまいました。Bの相続人Cが、Bの持分を相続し、その後AとCが共同で空き家を譲渡しました。

空き家特例の適用可否

Aの場合:適用あり

Aは甲から直接相続により取得し、譲渡しているため、空き家特例の適用を受けることができます。

Cの場合:適用なし

Cは甲から直接相続したわけではなく、Bからの相続により取得しています。つまり、Cにとってこの不動産は「甲の相続により取得した」ものではないため、空き家特例は適用できません。

代襲相続との違いに注意

空き家特例は代襲相続人にも適用されます。しかし、今回のケースは代襲相続ではありません。

代襲相続の場合

  • 甲の相続開始「前」にBが死亡
  • CはBを代襲して甲から直接相続
  • → Cにも空き家特例の適用あり

二次相続の場合(今回のケース)

  • 甲の相続開始「後」にBが死亡
  • CはBから相続(甲→B→Cという二段階の相続)
  • → Cには空き家特例の適用なし

実務上の留意点

このような二次相続が発生するケースでは、相続登記や譲渡のタイミングによって税負担が大きく変わる可能性があります。

相続不動産の譲渡を検討されている方で、相続人の中に高齢の方や健康上の不安がある方がいらっしゃる場合は、早めの対策が重要です。空き家特例の適用要件は複雑ですので、専門家にご相談されることをお勧めします。


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