【2025年確定申告】住宅ローン控除の完全ガイド

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新築・中古・増改築の控除額と必要書類を税理士が解説

更新日:2025年1月

【ご注意】本記事は令和7年度税制改正大綱公表時点(20251月)の情報に基づいています。令和8年度以降の制度については、今後の税制改正により変更される可能性があります。

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、住宅ローンを利用してマイホームを取得した方が受けられる大きな減税制度です。しかし、令和6年(2024年)・令和7年(2025年)入居分については制度が大きく変わり、住宅の種類や性能によって控除額が異なるため、専門家でないと判断が難しいケースが増えています。

この記事では、令和7年(2025年)の確定申告(令和6年=2024年入居分)における住宅ローン控除について、新築・買取再販住宅・中古住宅・増改築それぞれの控除額と必要書類を詳しく解説します。

目次

1. 住宅ローン控除とは

住宅ローン控除(正式名称:住宅借入金等特別控除)とは、住宅ローンを利用して住宅を新築・取得・増改築した場合に、年末のローン残高の0.7%が所得税から控除される制度です。

制度の基本(令和4年〜令和7年入居分)

項目内容
控除率年末ローン残高 × 0.7%
控除期間新築・買取再販:最大13年間/中古・増改築:10年間
所得要件合計所得金額 2,000万円以下
ローン要件返済期間 10年以上

令和6年・令和7年入居分の主な変更点

【省エネ基準の必須化(令和6年1月以降建築確認分)】

令和6年(2024年)1月以降に建築確認を受けた新築住宅については、省エネ基準を満たしていないと住宅ローン控除の対象外となっています。ただし、令和5年12月31日までに建築確認を受けた住宅、または令和6年6月30日までに建築された住宅は経過措置として借入限度額2,000万円・控除期間10年で適用可能です。

【子育て世帯・若者夫婦世帯への優遇措置(令和6年・令和7年入居分)】

令和6年度・令和7年度税制改正により、子育て世帯(19歳未満の子を有する世帯)・若者夫婦世帯(夫婦いずれかが40歳未満の世帯)は借入限度額の縮小が見送られ、令和5年入居時と同水準の限度額が維持されています。

2.【重要】建築確認日・入居日・借入限度額の関係早見表

新築住宅の住宅ローン控除は、「建築確認日」と「入居日」の組み合わせによって適用される借入限度額が異なります。以下の早見表でご確認ください。

令和6年(2024年)入居の場合

建築確認日住宅の種類子育て世帯等その他世帯控除期間
令和5年12月31日以前認定長期優良住宅・低炭素住宅5,000万円4,500万円13年
 ZEH水準省エネ住宅4,500万円3,500万円13年
 省エネ基準適合住宅4,000万円3,000万円13年
 その他住宅(省エネ非適合)2,000万円2,000万円10年
令和6年1月1日以降認定長期優良住宅・低炭素住宅5,000万円4,500万円13年
 ZEH水準省エネ住宅4,500万円3,500万円13年
 省エネ基準適合住宅4,000万円3,000万円13年
 その他住宅(省エネ非適合)適用不可※適用不可※

※経過措置:登記簿上の建築日付が令和6年6月30日以前であれば、借入限度額2,000万円・控除期間10年で適用可能

令和7年(2025年)入居の場合

建築確認日住宅の種類子育て世帯等その他世帯控除期間
令和5年12月31日以前認定長期優良住宅・低炭素住宅5,000万円4,500万円13年
 ZEH水準省エネ住宅4,500万円3,500万円13年
 省エネ基準適合住宅4,000万円3,000万円13年
 その他住宅(省エネ非適合)2,000万円2,000万円10年
令和6年1月1日以降認定長期優良住宅・低炭素住宅5,000万円4,500万円13年
 ZEH水準省エネ住宅4,500万円3,500万円13年
 省エネ基準適合住宅4,000万円3,000万円13年
 その他住宅(省エネ非適合)適用不可※適用不可※

※経過措置:登記簿上の建築日付が令和6年6月30日以前であれば、借入限度額2,000万円・控除期間10年で適用可能

確認すべき書類

確認事項確認書類
建築確認日確認済証または検査済証
登記簿上の建築日付登記事項証明書(建物)
省エネ性能建設住宅性能評価書、住宅省エネルギー性能証明書、認定通知書等
子育て世帯等の該当住民票、戸籍等(入居年12月31日時点で判定)

【実務上の注意】「その他住宅」を購入された方で、令和61月以降に建築確認を受けた住宅の場合は、必ず登記事項証明書で建築日付を確認してください。令和6630日以前であれば経過措置の適用を受けられます。

3. 必要書類の準備

住宅ローン控除の1年目は、サラリーマンの方も確定申告が必要です。必要書類は住宅の種類によって異なりますので、早めに準備を始めましょう。

共通で必要な書類

書類名入手先備考
確定申告書税務署・国税庁HPe-Taxでも作成可能
住宅借入金等特別控除額の計算明細書税務署・国税庁HP控除額計算用
借入金の年末残高等証明書金融機関10〜11月頃届く
土地・建物の登記事項証明書法務局オンライン申請可
売買契約書または工事請負契約書(写し)本人保管契約時に受領
源泉徴収票勤務先給与所得者の場合

住宅の種類別に追加で必要な書類

住宅の種類追加必要書類
認定長期優良住宅長期優良住宅建築等計画の認定通知書の写し、住宅用家屋証明書
認定低炭素住宅低炭素建築物新築等計画の認定通知書の写し
ZEH水準省エネ住宅建設住宅性能評価書の写し または 住宅省エネルギー性能証明書
省エネ基準適合住宅建設住宅性能評価書の写し または 住宅省エネルギー性能証明書
その他住宅(経過措置)確認済証・検査済証(R5末まで建築確認)または登記事項証明書(R6.6.30以前建築)
買取再販住宅増改築等工事証明書(必須)
中古住宅(S56以前建築)耐震基準適合証明書 または 既存住宅売買瑕疵保険の付保証明書
増改築・リフォーム増改築等工事証明書(必須)、請負契約書の写し

【重要】省エネ性能証明書や増改築等工事証明書は、建築士等への依頼が必要で、発行に24週間程度かかることがあります。1月中旬までに準備を始めることをお勧めします。

4. 控除金額の確認(住宅の種類別)

中古住宅(控除期間:10年間)令和4年〜令和7年入居分共通

住宅の種類借入限度額最大控除額
長期優良住宅等・省エネ住宅3,000万円210万円
その他の住宅2,000万円140万円

※昭和57年1月1日以降に建築された住宅、または耐震基準適合証明書等により現行の耐震基準に適合することが証明された住宅が対象

増改築・リフォーム(控除期間:10年間)令和4年〜令和7年入居分共通

項目内容
借入限度額2,000万円
最大控除額140万円(10年間合計)

対象となる工事(いずれかを含み、工事費用100万円超であること)

種類内容
第1号増築・改築など建築基準法上の大規模の修繕または模様替え
第2号マンションの床・階段・間仕切壁・主要構造部の壁の過半の修繕や模様替え
第3号居室・キッチン・浴室・トイレ等の一室の床または壁全部の修繕や模様替え
第4号耐震改修工事
第5号省エネ改修工事
第6号バリアフリー改修工事
第7号同居対応改修工事(キッチン・浴室等の増設)

【必須書類】増改築等工事証明書が必要です。建築士、指定確認検査機関等に発行を依頼してください。

5. 確定申告の方法

申告期間(令和6年分):令和7年(2025年)217日(月)~ 317日(月)

※還付申告の場合は令和7年1月1日から受付開始。5年以内であれば申告可能です。

方法特徴
e-Tax(電子申告)マイナンバーカード+スマホまたはICカードリーダーで完結。最も便利
郵送所轄税務署へ郵送。消印有効
税務署窓口直接持参。混雑時期は待ち時間あり

国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を利用すると、画面の案内に沿って入力するだけで確定申告書が作成できます。還付金は確定申告後、約1か月程度で指定口座に振り込まれます。

6. よくある書類不備と注意点

よくある問題対応策
増改築等工事証明書がない販売業者に早期に依頼。発行に2週間以上かかることも
耐震基準適合証明書の取得漏れ引渡し前に取得が原則。引渡し後は困難な場合あり
省エネ性能証明書類がない建築士・登録住宅性能評価機関に依頼
経過措置の証明書類がない「その他住宅」で経過措置適用の場合、確認済証または登記事項証明書が必須
連帯債務の申告漏れ夫婦それぞれが確定申告必要

7. 住宅ローンがなくても受けられる控除制度【混同注意】

「住宅ローン控除」と名称が似ているため混同されやすいですが、住宅ローンがなくても受けられる控除制度があります。併用はできませんのでご注意ください。

①認定住宅等新築等特別税額控除(投資型減税)令和7年12月31日まで

項目内容
対象住宅認定長期優良住宅、認定低炭素住宅、ZEH水準省エネ住宅
ローンの有無不要(自己資金でも適用可)
控除額床面積 × 45,300円 × 10%
最大控除額65万円

②住宅特定改修特別税額控除(リフォーム促進税制)令和7年12月31日まで

項目内容
対象工事耐震・バリアフリー・省エネ・同居対応・長期優良住宅化リフォーム等
ローンの有無不要(自己資金でも適用可)
控除率標準的な工事費用相当額の 10%
最大控除額工事の種類により 20万円〜50万円程度

【重要】住宅ローン控除とこれらの投資型減税は併用できません。どちらか一方を選択する必要があります。どちらが有利かは事前に税額シミュレーションを行うことをお勧めします。

8. まとめ

住宅ローン控除は、最大で数百万円の減税が受けられる非常に大きなメリットがある制度です。しかし、令和6年・令和7年入居分については制度が複雑化しており、以下の点に特に注意が必要です。

【ポイントまとめ】

1. 省エネ基準が必須化(令和6年1月以降建築確認分):省エネ基準非適合は原則対象外(経過措置あり)

2. 建築確認日・入居日・借入限度額の関係を確認:早見表で該当するパターンを確認

3. 子育て世帯・若者夫婦世帯は優遇(令和6年・7年入居分):借入限度額の縮小が見送られている

4. 買取再販住宅・増改築は証明書が必須:増改築等工事証明書の取得を早めに

5. 1年目は確定申告が必要:サラリーマンも自分で申告が必要

6. 住宅ローンなしでも控除制度あり:投資型減税との混同に注意

【書類準備は早めに!】特に再販住宅や中古住宅を購入された方、増改築をされた方は、必要書類の準備に時間がかかることがあります。確定申告直前になって慌てることがないよう、1月中旬までには書類の確認を始めることをお勧めします。

住宅ローン控除の個々のご相談はお近くの税務署へお問い合わせください。

税理士法人松野茂税理士事務所

〒660-0861 兵庫県尼崎市御園町24 尼崎第一ビル7F(阪神尼崎駅徒歩1分)

TEL:06-6419-5140 FAX:06-6423-7500 E-mail:info@tax-ms.jp

※この記事は令和7年度税制改正大綱公表時点(2025年1月)の情報に基づいています。令和8年度以降の制度については今後の税制改正により変更される可能性があります。最新情報は国税庁・国土交通省のホームページ等でご確認ください。

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