事例の概要
父が経営している会社を 長男 次男 三男が 承継して 株式の議決権割合は 長男34% 次男33% 三男33%となっていました。
長男 議決権数34%保有は 長女A 次女B が会社の経営には関係ないので 税理士と相談して 孫を利用して 各自5%未満の遺言を書くことにしました。
遺言の内容は 長女A 長女の夫 孫B 次女C 次女の夫D 孫D の6名に 4.85% 孫Eに4.9% です。
中心的な同族株主の判定
遺言の長男Aの課税時期における予定される議決権割合は、次男33% 三男 33%なので
- 次男は 本人33%+兄弟姉妹33%で 66%
- 三男は 本人33%+兄弟姉妹33%で 66% となり
次男及び三男とも 議決権割合は66%となり中心的な同族株主のいる会社と推定されます。
遺言の内容図

同族株主のいる会社 評価のフローチャート

評価対象者の確認
次に確認することは 評価対象者が 中心的な同族株主に該当しないかの確認です。
- 長女A 本人 4.85%+ 配偶者4.85% 直系血族 4.85% 兄弟姉妹 4.85% 合計19.4% < 25%
- 長男の夫 本人4.85% +配偶者 4.85% 直系血族 4.85% 合計14.55%
- 次女 C 本人 4.85% 配偶者4.85% 直系血族 4.9% 4.85% 兄弟姉妹 4.85% 合計 24.3% < 25%
- 次女の夫 本人 4.85% 配偶者4.85% 直系血族 4.9% 4.85% 合計 19.45%
- 孫 D 本人 4.85% 直系血族 4.85% 4.85% 兄弟姉妹 4.9% 合計19.45%
- 孫 F 本人 4.9% 直系血族 4.85% 4.85% 兄弟姉妹 4.85% 合計19.45% < 25%
全員が 中心的な同族株主に該当していないことが確認できした。
また 全員が 役員でも役員見込者でないので
遺言を書くことにより 全員が 配当還元法を使うことができます。
重要な注意点
次男 三男も同じように遺言で分散させてた場合 仮に課税時期において中心的な同族株主に該当するものがいなくなってしまったら 5%未満で相続するものを含めて 全員が 原則法による評価になってしまいますので 留意しておく必要があります。過度の分散は要注意です。
配当還元法で分散された株式は、どのようにコントロールするのか? 過度の株式の分散は会社の経営権に影響を及ぼしますので注意しておく必要があります。
中心的な同族株主の定義
同族会社における株主で課税時期において下記の有する議決権の合計数がその会社の議決権総数の25%以上である場合におけるその株主
- 株主等の一人(評価対象者)
- 並びにその配偶者、直系血族、兄弟姉妹
- 一親等の姻族 具体例(配偶者の父母、配偶者の子、評価対象者の子の配偶者)
評価対象者が中心的な同族株主に該当してしまうと【原則的な評価】となりますので25%未満になるように調整します。
【遺言により5%未満の議決権割合になるように分散させた場合の配当還元法の可否判断 | 相続税申告案内】
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