税理士法人松野茂税理士事務所 松野先生と尼崎の税理士スタッフの佐藤さんの会話から、MS法人を活用した医院・歯科医院の節税対策について分かりやすく解説します
Q&A 1:「MS法人って何ですか?医院にどんなメリットがあるのでしょうか?」
佐藤スタッフ: 松野先生、尼崎の歯科医院の先生から「MS法人について詳しく教えてほしい」という相談がありました。
松野先生: MS法人とは「メディカルサービス法人」の略で、医院・歯科医院の節税対策の要となる重要な仕組みです。MS法人を利用することで所得を分散させ、大きな節税効果が見込めます。
佐藤スタッフ: 具体的にはどのような効果があるのでしょうか?
松野先生: ただし、以前と比べて消費税の納税義務が発生するため、節税効果は若干薄れています。それでも、特に診療報酬が5千万円を超える医院では、多彩な節税方法が選択できるようになります。
佐藤スタッフ: 5千万円がひとつの目安なんですね。
松野先生: はい。医師・歯科医師の場合、社会診療報酬が5千万円以下なら所得税の概算経費計算が利用できます。しかし、5千万円を超えたらMS法人の設立を本格的に検討する時期となります。
Q&A 2:「MS法人はどのような業務を行うのですか?」
佐藤スタッフ: MS法人が行う具体的な業務内容を教えてください。
松野先生: MS法人が行える業務は非常に多岐にわたります:
事務関連業務:
- 診療報酬請求事務
- 給与計算・経理事務
- 受付業務
- 広告宣伝業務
物品・設備関連業務:
- 医療機器・備品・車両などのリース
- 医療器具・消耗品などの管理
その他の業務:
- 診療所の管理業務
- 不動産賃貸業
など、医院運営に関わる様々な業務を担うことができます。
佐藤スタッフ: かなり幅広い業務が可能なんですね。
Q&A 3:「MS法人の利用形態にはどのようなパターンがありますか?」
佐藤スタッフ: MS法人の利用形態について教えてください。
松野先生: 主に2つの利用形態があります:
1.「個人医院」+「MS法人」 一般的な節税を目的とした形態です。個人開業医がMS法人を設立するケースが最も多いパターンです。
2.「医療法人」+「MS法人」 医療と経営を分離した経営の効率化も視野に入れた形態です。
佐藤スタッフ: 医療法人の場合は何か制約があるのでしょうか?
松野先生: 「医療法人」は都道府県の認可を受けた非営利法人なので、様々な制約があります。一方、MS法人は「株式会社」や「合同会社」として設立できるため、より柔軟な経営が可能です。
Q&A 4:「MS法人設立による具体的な節税方法を教えてください」
佐藤スタッフ: MS法人を設立することで、どのような節税方法が利用できるのでしょうか?
松野先生: MS法人設立により、所得の分散が可能となり、多彩な節税方法を組み合わせることができます:
主な節税方法:
1. 役員報酬による所得の分散 配偶者や家族を役員にして、所得を分散します。
2. 役員退職金制度による生命保険の活用 将来の退職金準備と現在の節税を同時に実現します。
3. 個人不動産・車両をリースすることによる所得の分散 個人所有の資産をMS法人にリースして、所得を移転します。
4. 社宅を利用した節税 住居費負担を軽減しつつ、税務上のメリットを得られます。
佐藤スタッフ: 複数の方法を組み合わせることで、相乗効果が期待できそうですね。
Q&A 5:「MS法人設立時の注意点はありますか?」
佐藤スタッフ: MS法人を設立する際に注意すべき点はありますか?
松野先生: 最も重要な検討事項は消費税の取り扱いです。
消費税に関する問題:
- MS法人を消費税の免税範囲にするか否かの検討が必要
- 売上規模によっては消費税の納税義務が発生
- 節税効果と消費税負担のバランスを慎重に検討
佐藤スタッフ: 売上規模の設計が重要ということですね。
松野先生: その通りです。年間売上を1,000万円以下に抑えることで消費税免税事業者となることも可能ですが、それによって節税効果が制限される場合もあります。総合的な判断が必要です。
Q&A 6:「尼崎地域の医院でMS法人を設立する場合の特徴はありますか?」
佐藤スタッフ: 尼崎地域の医院・歯科医院でMS法人を設立する場合、地域特有の特徴や注意点はありますか?
松野先生: 尼崎は大阪と神戸の中間に位置し、交通の便が良いため、患者層も多様です。また、阪神尼崎駅周辺は商業地域として発展しており、以下の特徴があります:
尼崎地域の特徴:
- 競合医院が多いため、差別化が重要
- 地域密着型の経営が求められる
- 不動産価格が比較的安定している
- 大阪・神戸への通勤圏内で住民層が多様
佐藤スタッフ: 地域特性を活かした戦略が必要ですね。
松野先生: はい。当事務所も阪神尼崎駅徒歩1分の立地で、地域の医療機関との連携を深めています。地域の実情を踏まえた最適なMS法人設計をご提案します。
Q&A 7:「MS法人設立のタイミングはいつが良いでしょうか?」
佐藤スタッフ: MS法人を設立するベストタイミングを教えてください。
松野先生: 設立タイミングは医院の成長段階や収益状況によって決まります:
設立を検討すべきタイミング:
- 診療報酬が5千万円を超えた時
- 概算経費率では節税効果が限定的になった時
- 家族を事業に参加させたい時
- 将来の事業承継を見据えた時
年間スケジュールでの考慮点:
- 決算期の設定を戦略的に決める
- 開業時期との兼ね合いを考慮
- 税制改正の動向を踏まえる
佐藤スタッフ: 長期的な視点での計画が重要ですね。
松野先生: はい。当事務所では医院の成長段階に応じて、弥生会計やクラウド会計での適切な会計管理から、将来のM&Aや事業承継まで見据えた総合的なサポートを提供しています。
まとめ:医院経営の成功はMS法人の戦略的活用から
松野先生からのアドバイス:
MS法人は単なる節税手段ではなく、医院経営の効率化と将来の成長を支える重要な経営ツールです。尼崎地域の医療機関の皆様には、以下の点を重視したサポートを提供しています:
- 地域特性を活かしたMS法人設計
- 消費税を含めた総合的な税務戦略
- 弥生会計・クラウド会計での効率的な経理処理
- 医院の成長段階に応じた柔軟な対応
- 将来の事業承継・M&A対策
当事務所では豊富な経験を活かし、医院・歯科医院の持続的な発展をサポートいたします。
医院・歯科医院のMS法人設立や税務戦略でお悩みの際は、阪神尼崎駅徒歩1分の松野茂税理士事務所まで。尼崎地域の医療機関を豊富な経験と専門知識で安心サポートいたします。
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