税務調査は、経営者にとって大きな負担です。調査対応のための時間、精神的ストレス、そして万が一の追徴課税リスク。
「できれば税務調査を避けたい」 「調査対応で事業が止まるのは困る」
そう考える経営者の方は多いのではないでしょうか。
実は、税務調査のリスクを大幅に軽減できる制度があります。それが**「書面添付制度」**です。
当事務所では、この制度を積極的に活用することで、顧問先約250件で年間の税務調査がわずか1件程度まで減少しました。
今回は、書面添付制度の効果を最新データとともに詳しく解説します。
1. 税務調査の実態|あなたの会社が調査される確率は?
まず、税務調査の実態を数字で見てみましょう。
最新の税務調査実績(令和5事務年度)
国税庁が公表した最新データによると:
| 税目 | 申告件数 | 調査件数 | 調査率 |
|---|---|---|---|
| 法人税 | 318万件 | 5.9万件 | 1.9% |
| 所得税 | 669万件 | 4.8万件 | 0.7% |
| 相続税 | 15.6万件 | 8,556件 | 5.5% |
出典:国税庁「令和5事務年度 法人税等の調査事績の概要」「所得税及び消費税調査等の状況」「相続税の調査等の状況」
これをどう見るか
- 法人税:約50社に1社、つまり50年に1度のペース
- 所得税:約140人に1人
- 相続税:約18件に1件
一見、調査される確率は低そうに見えます。
しかし、調査されると大きな負担です:
時間的負担
- 調査対応に丸1日〜数日
- 資料準備や説明対応
- 本業が止まる
精神的負担
- 何を指摘されるか分からない不安
- 追徴課税のリスク
- 経営者・経理担当者のストレス
金銭的負担
- 修正申告が必要になると本税に加えて過少申告加算税10%
- 悪質と判断されると重加算税35%
この負担を大幅に軽減できるのが「書面添付制度」です。
2. 書面添付制度とは?
税理士だけに認められた権利
書面添付制度は、税理士法第33条の2に基づく制度で、税理士だけに認められた権利です。
どんな制度か
税理士が申告書を作成する際に、以下の内容を記載した書面を添付します:
✓ どのような帳簿書類を確認したか
✓ どのような計算・整理をしたか
✓ どのような相談に応じたか
✓ どのような審査をしたか
✓ 総合所見
つまり、「この申告書は税理士がこのように確認・検証して作成しました」という証明書を付けるイメージです。
書面添付があると何が違うのか
通常の申告との大きな違いは2つあります:
①調査の判断材料になる
税務署は、書面添付がある申告書について、法人管理システム等で特別に管理し、調査の要否を判断する際に添付書面を積極的に活用することが国税庁の方針として定められています。
つまり、「税理士が専門家としてきちんとチェックしている申告書」として評価されます。
②調査前に意見聴取の機会がある
書面添付がある場合、税務署が調査をしようとする際、調査の事前通知の前に、税理士に対して意見聴取を行うことが義務付けられています。
- いきなり調査に入られるのではなく、まず税理士が説明する機会がある
- 税務署の疑問点を解消できれば調査省略
- 万が一修正が必要でも、意見聴取の段階なら過少申告加算税がかからない(行政指導扱い)又は少なく済む。
3. 【衝撃のデータ】書面添付の効果
では、実際に書面添付をするとどのくらい効果があるのでしょうか。
日本税理士会連合会が実施した「第7回税理士実態調査(令和6年1月)」から、驚くべきデータが明らかになっています。
意見聴取後の調査省略率
| 税目 | 添付件数 | 意見聴取 | 調査省略 | 省略率 |
|---|---|---|---|---|
| 所得税 | 34,271件 | 612件 | 537件 | 87.7% |
| 法人税 | 115,441件 | 3,334件 | 1,299件 | 39.0% |
| 消費税 | 62,584件 | 984件 | 490件 | 49.8% |
| 相続税 | 13,813件 | 579件 | 265件 | 45.8% |
出典:第7回税理士実態調査(日本税理士会連合会・令和6年1月1日)
このデータが示すこと
意見聴取に至っても、高確率で調査省略
- 所得税:約9割が省略
- 法人税:約4割が省略
- 消費税:約5割が省略
- 相続税:約4割半が省略
つまり、税務署が「調査したい」と思って意見聴取をしても、税理士がきちんと説明すれば、多くのケースで実地調査に至らずに終了しているのです。
そもそも意見聴取に至る確率も低い
| 税目 | 意見聴取率(添付件数に対する割合) |
|---|---|
| 所得税 | 1.8% |
| 法人税 | 2.9% |
| 消費税 | 1.6% |
| 相続税 | 4.2% |
書面添付をした申告書のうち、意見聴取に至るのはわずか1.6%〜4.2%。
つまり、95%以上は意見聴取すらされない(そもそも調査対象にならない)ということです。
4. なぜこんなに効果的なのに使われていないのか?
これだけ効果的な制度なのに、実は普及率は非常に低いのが現実です。
書面添付割合の推移
| 税目 | 令和5年 | 令和4年 | 令和3年 | 令和2年 | 令和元年 |
|---|---|---|---|---|---|
| 所得税 | – | 1.5% | 1.5% | 1.4% | 1.4% |
| 法人税 | 10.0% | 10.0% | 9.8% | 9.8% | 9.7% |
| 相続税 | 24.3% | 23.4% | 23.1% | 22.2% | 21.5% |
出典:第7回税理士実態調査(日本税理士会連合会・令和6年1月1日)
なぜ普及していないのか
①作成に手間と時間がかかる
書面添付を作成するには:
- 帳簿書類の詳細な確認
- 税務的な検証
- 具体的で分かりやすい文章での記載
これらに相当な時間と労力が必要です。
②税理士の専門知識が必要
「税務署がどこを見るか」「どう書けば説得力があるか」といった経験と知識が求められます。
そのため、多くの税理士事務所では:
- 制度は知っているが作成したことがない
- 手間がかかるので避けている
- 作成方法が分からない
という状況なのです。
③クライアントへの説明不足
書面添付のメリットを知らない経営者も多く、税理士側も積極的に提案していないケースが多いのが実情です。
5. 【当事務所の実績】調査が5分の1に激減
松野茂税理士事務所では、書面添付制度を積極的に活用することで、税務調査が大幅に減少しました。
事務所概要
- スタッフ:9名(税理士2名、職員7名)
- 顧問先:約250件+α
- 書面添付:積極活用
■調査率の比較
| 調査率 | |
|---|---|
| 全国平均(法人税) | 1.9% |
| 松野茂税理士事務所 | 約0.4% |
| 差 | 約5分の1 |
顧問先約250件で、年間の税務調査はわずか1件程度まで減少しています。
■令和7年の実績
意見聴取:3件 ↓
すべて調査省略(省略率100%!)
実地調査:1件のみ ↓
書面添付していない先
令和7年に税務署から意見聴取の依頼があった3件は、すべて意見聴取の段階で疑問点が解消され、実地調査に移行することなく終了しました。
これは、日税連の統計(法人税39.0%)を大きく上回る結果です。
また、実地調査に至った1件は、書面添付をしていなかった案件でした。
■なぜ高い省略率を実現できるのか
①30年以上の経験に基づく質の高い書面作成
- 税務署が疑問に思うポイントを先回りして記載
- 組織再編・M&A・相続など複雑案件にも対応
- 具体的で説得力のある記載
②日頃からの適正申告サポート
- 記帳代行から申告まで一貫サポート
- 弥生会計・クラウド会計の両方に対応
- 月次での税務相談・確認
③意見聴取での丁寧な説明
- 税理士として専門的かつ分かりやすい説明
- 疑問点を確実に解消
- 必要に応じて追加資料を即座に提示
6. 書面添付で調査が減る2つの理由
なぜ書面添付があると税務調査が減るのでしょうか。その仕組みを解説します。
理由①:税務署の調査選定で優遇される
税務署は、書面添付がされている場合、法人管理等を活用し、税歴管理を行います。
その際、調査するかしないかの判断に、添付書面を積極的に活用することになっています(国税庁の事務運営指針)。
つまり、書面添付のある申告書は:
✓ 「税理士が専門家としてきちんとチェックしている」
✓ 「適正な申告である可能性が高い」
と評価され、調査対象から外れやすくなります。
理由②:意見聴取制度で事前解決できる
書面添付がある場合、税務署が調査をしようとする際、調査の事前通知の前に、税理士に対して意見聴取を行うことが義務付けられています。
この意見聴取で:
①税務署の疑問点を税理士が説明
②疑問が解消すれば調査省略
③万が一修正が必要でも、過少申告加算税がかからない又は少なく済む
つまり、いきなり調査に入られるのではなく、税理士との対話で解決できる機会が与えられるのです。
重要:意見聴取での修正申告は「行政指導」扱い
通常の税務調査で修正申告をすると、本税に加えて**過少申告加算税(10%)**がかかります。
しかし、意見聴取の結果として修正申告をする場合は「行政指導」扱いとなり、過少申告加算税がかかりません。
これは大きなメリットです。
7. 書面添付のメリット・デメリット
メリット
①税務調査のリスクが大幅に軽減
- 調査対象になりにくい
- 意見聴取で疑問を解消できる
- 当事務所の実績:調査率が全国平均の5分の1
②いきなり調査が来ない安心感
- 調査前に必ず意見聴取がある
- 心理的・時間的に余裕ができる
③修正申告でも加算税なし
- 意見聴取での修正は行政指導扱い
- 過少申告加算税がかからない又は少なく済む
ただし 税務調査に移行した場合には過少申告加算税はかかります。
④申告書の信頼性向上
- 税理士が検証した証明
- 取引先や金融機関からの信頼
⑤融資審査でプラス評価の可能性
- 金融機関によっては評価材料になる
- 適正な経営をしている証明
デメリット
①作成に手間と時間がかかる
- 詳細な確認作業が必要
- 文章化する労力
②税理士の高度な専門知識が必要
- 経験豊富な税理士でないと作成が難しい
- すべての税理士事務所が対応できるわけではない
③絶対に調査がなくなるわけではない
- あくまで調査リスクを軽減する制度
- 100%調査を防げるわけではない
8. こんな方に書面添付をお勧めします
書面添付制度は、特に以下のような方に効果的です:
□ 税務調査のリスクを最小化したい
- 調査対応の時間を減らしたい
- 本業に専念したい
□ 組織再編・M&Aを予定している
- 複雑な取引がある
- 税務リスクを事前に軽減したい
□ 相続税申告で安心したい
- 財産評価が複雑
- 調査リスクを減らしたい
□ 売上や利益が大きく変動した
- 前年と比べて大きな変化があった
- 税務署からの問い合わせが心配
□ 金融機関からの信頼を高めたい
- 融資を受ける予定がある
- 財務内容の信頼性を示したい
9. 松野茂税理士事務所の強み
30年以上の実績と専門知識
開業以来、尼崎で地域密着
- 1989年開業、30年以上の実績
- 地元企業・個人事業主を多数サポート
幅広い専門分野
- 法人税・所得税・相続税
- 組織再編・M&A
- 事業承継対策
- 株式評価・土地評価
高度な専門知識
- 税理士2名体制
- 組織再編税制のスペシャリスト
- 相続税の複雑案件に対応
充実のサポート体制
スタッフ8名でしっかりサポート
- 税理士2名
- 経験豊富な職員6名
- 顧問先約250件の実績
記帳代行から申告まで一貫対応
- 弥生会計の記帳代行
- クラウド会計(freee・マネーフォワード等)対応
- 月次訪問・税務相談
DX(デジタルトランスフォーメーション)対応
- 弥生会計の他、クラウド会計にも対応
- 業務効率化のサポート
- リモート対応も可能
アクセス良好
阪神尼崎駅徒歩1分
- 〒660-0861 尼崎市御園町24 尼崎第一ビル7F
- 駅から徒歩1分の好立地
- お仕事帰りでもお気軽にお越しいただけます
10. まとめ
書面添付制度は、知る人ぞ知る**「税務調査対策の切り札」**です。
この記事のポイント
①効果は実証されている
- 日税連データ:意見聴取後の調査省略率39%〜88%
- 当事務所の実績:調査率が全国平均の5分の1
- 令和7年の意見聴取3件はすべて調査省略(省略率100%)
②でも普及率は低い
- 法人税:わずか10%
- 所得税:1.5%
- 多くの税理士事務所が活用していない
③調査が減る仕組みがある
- 税務署の調査選定で優遇される
- 意見聴取で事前解決できる
- 修正でも加算税なし
④専門知識と経験が必要
- 質の高い書面作成には経験が必要
- 税理士選びが重要
税務調査の不安を減らしたい経営者の方へ
「税務調査が心配」
「調査対応で事業が止まるのは困る」
「できるだけ調査リスクを減らしたい」
そんな経営者の方は、ぜひ書面添付制度の活用をご検討ください。
松野茂税理士事務所では、30年以上の経験と実績を活かし、質の高い書面添付による税務調査リスクの軽減をサポートいたします。
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社員税理士:山本 由佳
所属税理士:近畿税理士会 尼崎支部
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