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融資を受けるのが苦手な人のために質問集を考えました。
銀行は銀行が貸したいとき貸してくれます。 会社が融資を受けたいときはいろいろ質問してきます。
最低限の答えは考えて面談に臨みましょう。融資面談では、銀行担当者から様々な角度で質問されます。経営者として適切に答えられるよう、よく質問される項目を事前に整理し、準備しておくことが重要です。
損益に関する質問への対策
よく聞かれる質問
- 「直近の売上は前年と比べてどうですか?増減の要因は何ですか?」
- 「粗利率が変動していますが、原因は何でしょうか?」
- 「販管費(特に人件費・家賃・広告費)の増加は、売上に見合っていますか?」
- 「営業利益が薄いようですが、改善策はありますか?」
- 「減価償却費を含めたキャッシュフローはどのくらいですか?」
対策のポイント
売上の増減については、具体的な数値とその背景を説明できるよう準備しましょう。粗利率の変動は仕入れ価格や販売価格の変更、販管費の増加は投資対効果の観点から説明することが大切です。
貸借対照表に関する質問への対策
よく聞かれる質問
- 「役員貸付金が残っていますが、返済の見込みはありますか?」
- 「在庫の金額が増えていますが、回転率はどのくらいですか?」
- 「買掛金や借入金の返済は計画どおりに進んでいますか?」
- 「自己資本比率は改善できていますか?」
- 「固定資産の購入予定はありますか?」
対策のポイント
役員貸付金については返済計画を明確にしておく必要があります。在庫管理の状況や回転期間、自己資本比率の改善計画について具体的に説明できるよう準備しましょう。
資金繰りに関する質問への対策
よく聞かれる質問
- 「月次で資金繰り表は作っていますか?」
- 「毎月の返済額は無理なく支払えていますか?」
- 「借入金の借換えや返済条件変更の希望はありますか?」
- 「今後、資金が不足する時期はありますか?」
対策のポイント
資金繰り表の作成は必須です。3~6か月先までの資金予測を立て、返済能力を数値で示せるよう準備することが重要です。
融資目的に関する質問への対策
よく聞かれる質問
- 「今回の融資の具体的な使い道は何ですか?」
- 「設備投資なら、投資額と回収の見込みはどのくらいですか?」
- 「運転資金なら、どの期間をカバーする資金計画ですか?」
- 「自己資金はどの程度投入されていますか?」
対策のポイント
融資の使途は明確にし、設備投資であれば投資回収計画、運転資金であれば資金繰り計画を数値で示すことが大切です
経営方針・将来性に関する質問への対策
よく聞かれる質問
- 「今後の売上目標と計画はどうなっていますか?」
- 「新規取引先や新しいビジネスモデルはありますか?」
- 「主要顧客の依存度はどのくらいですか?」
- 「後継者や経営体制は安定していますか?」
対策のポイント
将来の事業計画は具体的な数値目標とその根拠を示すことが重要です。顧客の分散状況や事業継続性についても説明できるよう準備しましょう。
銀行担当者が重視するポイント
銀行担当者は以下の点を特に重視しています:
- 数字の根拠を明確に説明できるか
- 売上や利益の変動に対して具体的な要因と改善策を語れるか
- 資金の使い道が明確で、返済計画とリンクしているか
- 経営者が数字を理解し、自社をコントロールできているか
まとめ
融資面談の成功は事前の準備にかかっています。これらの質問項目について、具体的な数値と根拠を持って答えられるよう準備することで、銀行との信頼関係を築き、融資の実現につなげることができます。