初期設定
弥生会計の導入支援を行う税理士法人松野茂税理士事務所です。
「会計ソフトを導入したいけど、何から始めればいいか分からない」
「弥生会計が良いと聞いたけれど、設定が難しそう…」
このようなお悩みをお持ちの経営者様や経理担当者様は多いのではないでしょうか。
弥生会計は、日本国内で圧倒的なシェアを誇る会計ソフトであり、その信頼性と機能性から多くの中小企業・個人事業主の方々に選ばれています。しかし、多機能がゆえに、最初の設定でつまずいてしまうケースも少なくありません。
そこで本記事では、30年の経験を持つ税理士が、弥生会計のデスクトップ版を導入する際の**「購入」「インストール」「初期設定」**の3つのステップを、初心者の方にも分かりやすく徹底的に解説します。
正しい初期設定は、後々の経理業務を格段に効率化する上で最も重要なポイントです。ぜひ、本記事を参考に、スムーズな導入を実現してください。
ステップ1:自社に合った弥生会計の購入
まず、弥生会計の製品ラインナップから自社に適したものを選び、購入します。
製品エディションの選択
弥生会計のデスクトップ版には、主に以下のラインナップがあります。
製品名 | 対象 | 特徴 |
弥生会計 スタンダード | 小規模法人・個人事業主 | シンプルな機能で基本的な会計業務をカバー。初めて会計ソフトを使う方におすすめ。 |
弥生会計 プロフェッショナル | 中小企業 | 部門別管理など、より詳細な会計管理が可能。複数人での同時利用は不可。 |
弥生会計 ネットワーク | 中〜大規模企業 | 複数台のPCから同時にアクセスし、入力・管理が可能。経理担当が複数いる場合。 |
個人事業主の方や、経理担当者が1名の小規模な法人様であれば、まずは**「弥生会計 スタンダード」**で十分なケースがほとんどです。
料金プランの選択
弥生会計には、「あんしん保守サポート」が付いたプランが主流です。
このサポートに加入することで、以下のメリットがあります。
- 法改正への対応: 消費税の税率変更や各種法令改正に対応した最新プログラムへ無償でアップデートできます。
- 操作サポート: 電話やメールでの操作質問が可能です。
- データ保全: クラウド上に安全にデータをバックアップするサービスが利用できます。
会計ソフトは法改正への対応が必須であるため、特別な理由がない限り**「あんしん保守サポート」付きのプランを選択することを強く推奨します。**購入は、弥生公式サイトや家電量販店、Amazonなどのオンラインストアで可能です。当社の紹介でご購入された場合は安心サポートが無料でついてきま。 割引もありますので焦って購入しないこと!
ステップ2:弥生会計のインストール
製品を購入したら、次にご自身のPCに弥生会計をインストールします。
ライセンス認証
インストール完了後、初めて弥生会計を起動するとライセンス認証画面が表示されます。購入時に発行された**「弥生製品登録番号」や「お客様番号」**を入力し、認証を完了させてください。
デスクトップ版の場合は 事務所のPCとノートパソコンの2台にインストールできますよ!
システム要件の確認
弥生会計が正常に動作するPC環境(対応OSなど)を弥生公式サイトで確認します。特に古いPCをご利用の場合はご注意ください。
インストーラーのダウンロード
「あんしん保守サポート」に加入すると、弥生のマイページから最新のプログラムをダウンロードできます。CD-ROMが付属している場合は、そちらを使用します。
インストール作業の実行
ダウンロードしたファイル(.exe形式)を実行すると、インストールウィザードが起動します。
「インストール」ボタンをクリックすると、処理が開始されます。関連ソフト(SQL Serverなど)も自動でインストールされるため、完了まで10分〜20分程度かかる場合があります。PCの電源を落とさないよう注意しましょう。
ステップ3:事業データの初期設定
インストールが完了したら、いよいよ最も重要な会計データの初期設定です。ここで入力する情報が、今後の会計処理の基礎となります。
弥生会計を起動し、「新規作成」を選択すると、ウィザード形式で設定が始まります。
入力が必須となる主な項目
- 事業所名/法人名:
個人事業主の場合は「屋号」、法人の場合は「登記上の正式名称」を入力します。 - 会計期間(事業年度):
非常に重要な項目です。- 個人事業主の場合: 1月1日〜12月31日で固定です。
- 法人の場合: 定款で定めた事業年度を入力します。(例: 4月1日〜翌年3月31日)
一度設定すると後から変更できないため、絶対に間違えないようにしてください。
- 経理方式(消費税):
消費税の申告方法に合わせて「税抜」または「税込」を選択します。課税事業者で、原則課税を選択している場合は**「税抜経理方式」**を推奨します。税抜経理にすることで、消費税額を明確に把握でき、正確な経営判断に役立ちます。
※免税事業者の方は「税込」で問題ありません。 - 業種別テンプレートの選択:
弥生会計には「一般」「製造業」「建設業」など、業種に応じた勘定科目のテンプレートが用意されています。自社の業種に最も近いものを選択すると、初期設定の手間が省けます。
これらの設定が完了すると、自社の会計データファイルが作成され、日々の取引を入力できる状態になります。
消費税の設定は開業当初の場合は税込が経理しやすいので税込を推奨します。
科目コードは必ずカナ入力を選択してください。このカナ入力で弥生会計はNO.1になったんですよ!
まとめと専門家による導入サポートのご案内
今回は、弥生会計デスクトップ版の購入からインストール、初期設定までの流れを解説しました。手順通りに進めれば、ご自身での導入も十分可能です。
しかし、
「自社に最適な経理方式が分からない」
「勘定科目のカスタマイズが必要だ」
「過去のデータからの移行が不安」
など、専門的な判断が必要な場面も多くございます。
税理士法人松野茂税理士事務所では、長年にわたる弥生会計の導入支援実績がございます。お客様の事業内容や規模を丁寧にヒアリングし、最適な導入プランの提案から、正確な初期設定、そして日々の運用まで、責任を持ってサポートいたします。
スムーズで間違いのない会計システム構築は、事業成長の第一歩です。
弥生会計の導入でお困りの際は、ぜひ一度、当事務所までお気軽にご相談ください。