スタッフとの会話で分かる!創業融資の申込みから制度選びまで
スタッフA:「所長、創業資金の融資って、どこに申し込めばいいんですか?」
所長:「それは簡単だ。創業融資で最初に申し込むべきは、断然国民政策金融公庫だ」
スタッフB:「断然、ですか?そんなに重要なんですか?」
所長:「そう。これは長年の経験から言える絶対的な鉄則なんだ。今日は、国民政策金融公庫への申込み方法と、利用できる融資制度について詳しく教えよう」
【鉄則】創業融資は国民政策金融公庫が最優先
所長:「創業融資で最も重要なことは、必ず国民政策金融公庫から申し込むということなんだ」
スタッフA:「なぜそこまで断言できるんですか?」
所長:「理由は明確にある。順番に説明しよう」
国民政策金融公庫を最優先にする5つの理由
理由1:創業者への融資実績が圧倒的
- 創業融資の専門機関
- 年間数万件の創業融資実績
- 創業者支援が使命
理由2:民間銀行は創業者に貸さない
- 実績がない創業者への融資は消極的
- 担保・保証人を厳しく要求
- 融資審査が非常に厳しい
理由3:無担保・無保証人で借りられる
- 新創業融資制度を使えば担保不要
- 個人保証も不要
- 創業者の大きな味方
理由4:金利が低い
- 1〜2%程度の低金利
- 民間銀行より有利な条件
理由5:返済期間が長い
- 運転資金7年、設備資金10〜20年
- 無理のない返済計画が立てられる
スタッフB:「これだけメリットがあるんですね」
所長:「そう。だから創業融資は絶対に国民政策金融公庫からなんだ」
なぜ民間銀行では創業融資が難しいのか
スタッフA:「でも、普段使っている銀行に相談した方が楽じゃないですか?」
所長:「それが大きな間違いなんだ。民間銀行での創業融資がいかに難しいか、説明しよう」
民間銀行との比較
項目 | 国民政策金融公庫 | 民間銀行 |
---|---|---|
目的 | 創業者支援 | 利益追求 |
実績 | 不問(将来性重視) | 必須(2〜3期) |
担保 | 不要(制度による) | 原則必要 |
保証人 | 不要(制度による) | 原則必要 |
金利 | 低い(1〜2%) | 高い(3〜5%) |
審査 | 創業計画重視 | 過去実績重視 |
融資確率 | 高い | 極めて低い |
所長:「民間銀行に行っても、ほぼ100%断られる。時間の無駄になるんだよ」
国民政策金融公庫への申込みの流れ
スタッフB:「具体的に、どうやって申し込むんですか?」
所長:「よし、申込みの流れを詳しく説明しよう」
【ステップ1】問い合わせ
連絡先:
事業資金相談ダイヤル(総合窓口)
0120-154-505(行こうよ!公庫)
受付時間:
- 平日 9:00〜19:00
電話で伝えること:
- 「創業融資を受けたい」
- 事業の概要
- 借入希望額
書類の入手方法:
- 電話で郵送依頼
- インターネットでダウンロード
【ステップ2】必要書類の準備
主な必要書類:
1. 借入申込書
- 申込金額
- 資金の使い道
- 返済期間
2. 創業計画書(最重要!)
- 創業の動機
- 経営者の経歴
- 取扱商品・サービス
- 必要な資金と調達方法
- 事業の見通し
3. 企業概況書
4. その他
- 本人確認書類
- 自己資金の確認資料(通帳コピー)
- 見積書(設備資金の場合)
所長:「特に創業計画書が重要で、ここで融資の成否が決まるんだ」
【ステップ3】創業計画書の作成(最重要)
所長:「創業計画書の作り方が、融資成功の最大のポイントなんだ」
創業計画書で重要な5つの項目:
1. 創業の動機
- なぜこの事業をやりたいのか
- 具体的で説得力のある理由
- 「儲かりそうだから」はNG
2. 経営者の経歴
- 関連業種での経験年数
- 習得した技能・ノウハウ
- 業界での人脈
3. 取扱商品・サービス
- 具体的な内容
- セールスポイント
- 競合との違い
4. 必要な資金と調達方法
- 設備資金の内訳
- 運転資金の内訳
- 自己資金の金額
- 借入希望額
5. 事業の見通し(最重要!)
- 売上高の根拠
- 経費の詳細
- 利益の見込み
事業の見通しの書き方
❌ 悪い例(根拠なし):
売上:月500万円
経費:月300万円
利益:月200万円
✅ 良い例(根拠あり):
売上:月300万円
【根拠】
・客単価 3,000円
・1日の客数 30人
・営業日数 25日
・3,000円 × 30人 × 25日 = 2,250,000円
・端数を切り下げて月300万円
経費:月250万円
【内訳】
・家賃 50万円
・人件費(3人) 120万円
・仕入 60万円
・光熱費 10万円
・その他 10万円
・合計 250万円
利益:月50万円(保守的に見積もり)
所長:「具体的な数字の根拠がないと、融資は通らないんだ」
【ステップ4】書類の提出
提出先:
- 事業所の所在地を管轄する支店
- 尼崎市:神戸支店または大阪支店
提出方法:
- 郵送
- 窓口持参
- オンライン申込み
所長:「書類を提出すると、1〜2週間後に面談の日程連絡が来るんだ」
【ステップ5】面談(最重要!)
所長:「そして最も重要なのが面談だ。ここで融資の成否が決まる」
面談での想定質問
基本的な質問:
- なぜこの事業を始めようと思ったのですか?
- この業界での経験は何年ですか?
- 自己資金はどのように貯めましたか?
- 売上の見込みの根拠は?
- 競合はどこですか?競合との違いは?
- どうやって集客しますか?
- 家族は賛成していますか?
- 返済計画は立てていますか?
数字に関する質問:
- 売上300万円の根拠を詳しく説明してください
- 客単価3,000円は高くないですか?
- 1日30人来る根拠は?
- 固定費250万円の内訳は?
- 赤字になった場合はどうしますか?
面談で好印象を与えるポイント
✅ 良い対応:
- 誠実に、正直に答える
- 準備した資料を見せる
- 具体的な数字で説明する
- 熱意と覚悟を示す
❌ 悪い対応:
- 曖昧な答え方
- 準備不足
- 楽観的すぎる見通し
- 質問に答えられない
所長:「面談は準備が9割なんだ」
【ステップ6】審査・融資実行
審査期間:
- 通常2〜3週間
- 場合によっては1ヶ月
融資実行:
- 契約書の取り交わし
- 1週間程度で入金
所長:「申込みから融資まで、最低でも1ヶ月半〜2ヶ月かかる。だから創業の2〜3ヶ月前には申し込む必要があるんだ」
利用できる創業融資制度一覧
スタッフA:「所長、国民政策金融公庫には、いろんな融資制度があるって聞きました」
所長:「そう。創業時に使える制度はたくさんあるんだ。自分に合った制度を選ぶことが大切だよ」
主な創業融資制度
基本制度(いずれか一つ選択):
1. 新規開業資金
- 最も基本的な創業融資
- 融資限度額:7,200万円
- 幅広い業種に対応
2. 女性、若者/シニア起業家支援資金
- 女性・35歳未満・55歳以上が対象
- 金利優遇あり
- 融資限度額:7,200万円
3. 再チャレンジ支援資金
- 廃業歴がある方の再起業を支援
- 過去の失敗を問わない
- 融資限度額:7,200万円
4. 生活衛生関係営業の融資
- 飲食店・理美容・クリーニング等
- 生活衛生同業組合の推薦で優遇
- 融資限度額:業種により異なる
併用制度(追加可能):
5. 新創業融資制度(必須!)
- 無担保・無保証人
- 融資限度額:3,000万円
- 他の制度と併用する
6. 中小企業経営力強化資金
- 認定支援機関(税理士等)の支援が必要
- 金利が最も低い(1%台前半)
- 融資限度額:7,200万円
創業後に利用できる制度:
7. マル経融資(小規模事業者経営改善資金)
- 商工会議所・商工会の推薦が必要
- 無担保・無保証人
- 金利が非常に低い(1.2%程度)
- 融資限度額:2,000万円
- 1年以上の営業実績が必要
スタッフB:「こんなにあるんですね!」
所長:「そう。自分に合った制度を選び、組み合わせることが重要なんだ」
新創業融資制度は必ず併用すべき
所長:「特に重要なのが新創業融資制度だ。これは必ず併用すべき制度なんだ」
新創業融資制度の概要
対象者:
- 新たに事業を始める方
- 事業開始後で税務申告を2期終えていない方
自己資金要件:
- 創業資金総額の10分の1以上
融資限度額:
- 3,000万円(うち運転資金1,500万円)
担保・保証人:
- 不要(最大のメリット!)
金利:
- 基準金利または特別利率
使い方:
- 単独では使えない
- 他の制度と併用する
よくある組み合わせ:
- 新規開業資金 + 新創業融資制度
- 女性、若者/シニア起業家支援資金 + 新創業融資制度
所長:「新創業融資制度を使えば、無担保・無保証人で借りられる。これが創業融資の最大のポイントなんだ」
融資制度の選び方
スタッフA:「結局、どの制度を選べばいいんですか?」
所長:「選び方のポイントをまとめよう」
【あなたに合った融資制度の選び方】
ステップ1:基本制度を選ぶ
女性・35歳未満・55歳以上の方: → 女性、若者/シニア起業家支援資金(金利優遇)
過去に廃業経験がある方: → 再チャレンジ支援資金
生活衛生関係の事業(飲食店等): → 生活衛生関係営業の融資
上記以外の方: → 新規開業資金
ステップ2:オプションを追加
無担保・無保証人で借りたい方(ほぼ全員): → 新創業融資制度を併用(必須)
税理士等の支援を受ける方: → 中小企業経営力強化資金も検討(金利が低い)
小規模事業者で1年以上営業している方: → マル経融資も検討(商工会議所の推薦)
ステップ3:組み合わせ例
例1:35歳女性がカフェを開業
- 女性、若者/シニア起業家支援資金
- + 新創業融資制度(無担保・無保証人)
- + 生活衛生関係営業の融資
例2:60歳男性が事業を開始
- 女性、若者/シニア起業家支援資金(55歳以上)
- + 新創業融資制度
- + 中小企業経営力強化資金(税理士サポート)
例3:40歳男性が再起業
- 再チャレンジ支援資金
- + 新創業融資制度
例4:小規模な飲食店を1年前に開業(追加融資)
- マル経融資(商工会議所の推薦)
- 無担保・無保証人で低金利
スタッフB:「組み合わせることで、より有利になるんですね」
所長:「その通り。複数の制度を組み合わせることで、金利を下げたり、無担保にしたりできるんだ」
税理士に依頼するメリット
スタッフA:「所長、税理士に依頼すると、何が違うんですか?」
所長:「融資の成功率が大きく変わるんだよ」
税理士サポートのメリット
1. 創業計画書の質が上がる
- プロの視点で数字を精査
- 説得力のある計画書に
- 根拠のある数字を作成
2. 最適な制度を選択できる
- 複数制度の組み合わせ
- 金利優遇制度の活用
- 自分に合った制度の提案
3. 面談対策が万全
- 想定質問をリストアップ
- 回答の準備を手伝う
- 模擬面談で練習
4. 面談に同席できる
- 税理士が一緒に面談に参加
- 数字の説明をサポート
- 公庫からの信頼度が上がる
5. 金利優遇が受けられる
- 中小企業経営力強化資金の活用
- 認定支援機関として低金利を実現
6. 商工会議所との連携
- マル経融資の活用サポート
- 商工会議所への紹介
7. 創業後もサポート
- 記帳代行
- 決算・申告
- 経営相談
所長:「自己流で失敗するより、専門家に頼む方が確実なんだ」
税理士費用と投資対効果
創業融資サポート費用:
- 創業計画書作成支援:5〜10万円
- 面談同席:3〜5万円
- トータルサポート:10〜15万円
投資対効果:
- 融資額:1,000万円
- サポート費用:10万円
- 費用は融資額の1%
所長:「融資が通らなければ、事業自体が始められない。10万円の投資で1,000万円の融資が受けられるなら、絶対に安い投資だよ」
融資を成功させる5つのポイント
スタッフB:「融資を成功させるポイントをまとめてください」
所長:「よし、まとめよう」
融資成功の5つのポイント
ポイント1:早めに準備する
- 創業の2〜3ヶ月前に申込み
- 自己資金を計画的に貯める
- 時間をかけて準備
ポイント2:自己資金を確保する
- 総資金の1/3は自己資金
- 計画的に貯めた履歴が重要
- 見せ金はNG
ポイント3:現実的な事業計画を作る
- 売上は保守的に見積もる
- 経費は詳細に積算する
- 根拠のある数字を示す
ポイント4:面談の準備を万全にする
- 想定質問への回答を用意
- 資料を充実させる
- 模擬面談で練習
ポイント5:税理士に相談する
- 創業計画書の作成支援
- 最適な制度の選択
- 面談対策と同席
- 金利優遇制度の活用
よくある失敗パターン
スタッフA:「失敗する人はどんなパターンですか?」
所長:「よくある失敗パターンを知っておくことも大切だね」
融資に失敗する7つのパターン
失敗1:自己資金が少なすぎる
- 総資金の1割未満
- 急に通帳に入金した(見せ金)
失敗2:事業計画が甘すぎる
- 売上予測が楽観的
- 経費の見積もりが甘い
- 根拠がない数字
失敗3:業界経験がない
- 全く未経験の業種で起業
- 経験不足を補う計画がない
失敗4:面談の準備不足
- 質問に答えられない
- 曖昧な回答ばかり
失敗5:家族の反対がある
- 配偶者が創業に反対
- 家族の理解を得ていない
失敗6:信用情報に問題がある
- クレジットカードの延滞
- 税金の未納
失敗7:申込みが遅すぎる
- 創業直前に申込み
- 資金が必要な時期に間に合わない
所長:「これらの失敗パターンを避ければ、融資の成功率は上がるんだ」
まとめ:創業融資は国民政策金融公庫が絶対
所長:「最後にもう一度、重要なことをまとめよう」
創業融資の鉄則
鉄則1:国民政策金融公庫が最優先
- 創業者への融資実績No.1
- 民間銀行は創業者に貸さない
- 無担保・無保証人で借りられる
鉄則2:新創業融資制度は必須
- 担保・保証人不要
- 3,000万円まで借りられる
- 他の制度と併用する
鉄則3:自分に合った制度を選ぶ
- 女性・若者/シニアは優遇制度を活用
- 廃業経験者は再チャレンジ支援
- 飲食店等は生活衛生関係も確認
- 創業後はマル経融資も選択肢
鉄則4:準備が成否を分ける
- 自己資金の確保
- 創業計画書の作成
- 面談の準備
鉄則5:早めに申し込む
- 創業の2〜3ヶ月前
- 時間に余裕を持つ
- 焦らず準備
鉄則6:税理士に相談する
- 成功率が大きく上がる
- 金利優遇も受けられる
- 創業後もサポート
スタッフA:「国民政策金融公庫が最優先、ですね」
所長:「そう。これは長年の経験から言える絶対的な鉄則なんだ。民間銀行に行って時間を無駄にするより、最初から国民政策金融公庫に申し込むべきなんだよ」
スタッフB:「お客様にしっかり伝えます!」
所長:「それでいい。創業融資は国民政策金融公庫が絶対。この鉄則を守れば、お客様の創業を成功に導けるはずだよ」
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当事務所では、国民政策金融公庫の認定支援機関として、創業融資を全面的にサポートしています。
当事務所の創業融資サポート:
- ✅ 国民政策金融公庫への申込み支援
- ✅ 最適な融資制度の選定アドバイス
- ✅ 創業計画書の作成支援(根拠ある数字作り)
- ✅ 新創業融資制度の活用(無担保・無保証人)
- ✅ 中小企業経営力強化資金の活用(低金利)
- ✅ マル経融資の商工会議所連携サポート
- ✅ 面談対策・想定質問の準備
- ✅ 面談への同席(ご希望の場合)
- ✅ 自己資金の作り方アドバイス
- ✅ 融資後の記帳代行・決算申告
- ✅ 創業後の経営相談(随時)
認定支援機関だからできること:
- 中小企業経営力強化資金で低金利を実現
- 事業計画の質が向上し、融資が通りやすい
- 国民政策金融公庫との信頼関係
- 商工会議所との連携もスムーズ
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