尼崎の税理士が語る|自動仕訳の真実を会計の現場から伝えます

税理士法人松野茂税理士事務所 自動仕訳の真実を会計の現場から伝えます 尼埼 税理士

AIや自動仕訳が進化し、経理業務は大きく変化しています。しかし、現場で数字を「読む」力が薄れているのも事実です。ここでは、尼崎の税理士として30年の実務経験から見える、自動仕訳の真実と本当の効率化についてお伝えします。

目次

自動仕訳は魔法の言葉 ― でも数字は自動では生まれない

「自動仕訳」という言葉には、不思議な安心感があります。ボタンひとつで帳簿が完成するような気がしますが、実際はそんなに単純ではありません。

AIができるのは、あくまで入力の自動化です。正確な数字を作るには、経験あるスタッフの判断と調整が不可欠です。

自動仕訳の落とし穴 ― ETC明細の100仕訳問題

自動仕訳の便利さは、時に”見やすさ”を奪います。具体例でご説明しましょう。

たとえば、クレジットカードの明細にETC利用が100件あったとします。自動仕訳を使えば、システムは親切に「100件すべてを仕訳」してくれます。結果、帳簿上には100の仕訳が並びます。一見正確に見えますが、実務の視点では非常に不便です。

手入力なら「1仕訳で月額が一目瞭然」

経験のある経理担当者なら、「ETC利用料(10月分)」として1件の仕訳に集約します。

こうすれば帳簿を開くだけで、「この月の高速代はいくらだったか」がすぐにわかります。月次確認も、経営判断も、数字の見通しが良くなります。

自動仕訳だと”数字が見えなくなる”

一方、自動仕訳では「1回の通行=1仕訳」となります。100回利用した月は100件の明細が帳簿に並び、月額合計を知るには検索や集計が必要になります。

つまり、自動で処理するほど「数字が見えづらくなる」という逆転現象が起きるのです。

現場の実感として:

  • 自動仕訳は入力を減らす仕組み
  • しかし、「数字を読む」仕組みではない
  • 経理の目的は入力ではなく数字を読むこと
  • 自動化に頼りすぎると、”経理の本質”が薄れてしまう

すべてを会計ソフトで完結させるのは間違い

「会計ソフトひとつで全部できる」と思ってしまうと、仕訳が増え、混乱が増えます。

適材適所の原則:

  • 会計ソフトは会計に強い
  • 販売管理は販売管理ソフト
  • 原価計算は専用の原価ソフト

目的に応じて分ける方が、結果的に効率的で正確です。

ソフト連動が必ずしも効率化ではない

最近流行の「ソフト間の自動連携」。実際には、仕訳が増えて修正確認の手間が増えるケースもあります。

販売データを会計に自動転送しても、内容を確認し直す手間が発生すれば、本末転倒の自動化です。

自動化よりも”帳簿を簡素にして読める仕組み”を作る

本当に重要なのは、自動化を進めることではなく、帳簿を簡素にして知りたい数字をすぐ読める仕組みを作ることです。

経理は「作業」ではなく「意思決定のための情報整備」です。帳簿をシンプルにすれば:

  • 月次の傾向が見える
  • コストの異常に気づける
  • 会議や経営判断が早くなる

つまり、”経理を読む力”を取り戻すことが、最も効率的な自動化なのです。

会計ソフトのサポート支援で”自動化の限界”を補う

会計ソフトを正しく使うには、初期設定や勘定科目の設計、データの取り込みルールづくりなど、現場実務を理解した調整が欠かせません。

自動仕訳機能はあくまでツールです。導入時の設定を誤ると、「自動化したのに余計に手間が増えた」という事態になりがちです。

税理士事務所による導入支援の重要性

専門家が導入支援を行うことで:

  • 科目や部門の設定を正確に整える
  • 自動仕訳の誤判定を減らす
  • 会計データを経営判断に使いやすい形に整備する

といった、現場に合わせた実務サポートが可能になります。

「ソフトは使い方で価値が決まる」 これが、会計ソフト導入支援の最大の意義です。

弥生会計の導入・サポートならお任せください

会計ソフトの中でも、弥生会計は中小企業・個人事業に最も馴染みやすい定番ソフトです。ただし、機能が豊富な分、初期設定や自動仕訳ルールを誤ると精度が下がります。

PAP会員として専門的なサポートを提供

当事務所は、弥生株式会社の公式パートナー制度である**「PAP会員(Professional Advisor Program)」登録事務所**です。

提供サービス:

  • 弥生会計の導入・初期設定サポート
  • 自動仕訳ルールの最適化
  • 経理担当者向け操作レッスン
  • データ整理から決算・申告まで一貫対応

弥生会計のことなら、尼崎の税理士法人 松野茂税理士事務所までお気軽にご相談ください。現場を知る税理士が、実際に画面を見ながらサポートいたします。

魔法を本物に変えるのは”人の知恵”

便利なツールを導入するだけでは、本当の効率化にはなりません。AIが作った数字を「正しい経理データ」に整えるのは、現場で培われた知識と経験です。

自動仕訳は魔法の言葉。でも、数字を作るのは人の知恵と努力。そして、その数字を「読める形」にするのが経理の真価です。

まとめ|AI経理時代にこそ、人の感覚を大切に

  • 自動仕訳は”材料づくり”の段階
  • 最終的な精度を決めるのは人の判断
  • 会計ソフトに万能を求めない
  • ソフト連動よりも、現場の最適化を優先
  • 自動化よりも、「読める帳簿」を作ることが経理の本質
  • 会計ソフトのサポート支援で、自動化の限界を補うことが重要

決算書の読み方から融資の受け方まで、初心者にも丁寧にサポート

経理の数字は、入力して終わりではありません。決算書を読めるようになれば、自社の課題も、強みも見えてきます。融資や資金繰りの相談も含めて、初心者にも分かりやすく丁寧にサポートいたします。


弥生会計の導入・運用・自動仕訳の見直しなら
PAP会員 税理士法人 松野茂税理士事務所(尼崎)までご相談ください

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